きものに魅せられて
「江戸・大奥展」と「きもののヒミツ展」
少し時間が経ってしまいましたが、8月1日に東京国立博物館で開催中の「江戸・大奥」展、8月7日に京都国立近代美術館で開催中の「きもののヒミツ」展を鑑賞してきました。
大奥展は、NHKのドラマ『大奥』とコラボしているようで、入り口付近にはドラマで着用された衣装の展示や歴代の御台所の紹介、また御鈴廊下の映像が映し出されていたり・・・
逆転大奥の瀧山、天璋院の裃の展示や冨永愛さん着用の黒の吉宗の打掛けも展示もありました。この辺りは撮影可能でした。
揚州周延筆『千代田の大奥』の所狭しと展示されているのですが、一つ疑問が・・・振袖着用の御中臈がかなりの数描かれているのです。振袖は10代、もしくは未婚の女性が着るもの、確かに御中臈たちが将軍の御目に留まるように美しい振袖を着てお庭を歩くように上﨟たちが仕向けていたと言われていますが、こんなにたくさんの10代の御中臈がいたのか・・・、この疑問はもっと前に遡り、大河ドラマ『篤姫』で、御台所である篤姫が振袖を着ていたのです。御台所になっているから未婚ではなく、また御輿入れ時点で篤姫は20歳を超えている・・・ただその当時、振袖は流行であったことは確かで、桂昌院(お玉の方)の振袖(重文:黒綸子地梅樹模様)も現存している。絵画においては、そのほうが華やかだからだろうが、その辺りは今後調べていきたいところです! 「令和の守貞」の今後の研究課題❤️
ちなみにお玉の方は、京都の八百屋の娘から大奥に上がり、3代将軍家光に見染められ御部屋様となり、5代将軍綱吉の母となった方で、「玉の輿に乗る」の由来となった方です。
私が感動したの展示は、大奥の女性用の火事装束、そして夏の「腰巻姿」です。
腰巻は大奥の御目見以上の方の夏の正装と言われる姿ですが、豪華な打掛(帷子)の両袖を提帯に通して着用するものですが、提帯の刺繍柄がとても素晴らしくて驚きました。お袖を掛けてしまうので表からは見えないのに、めちゃくちゃ豪華なんです!江戸時代に何度も奢侈禁止令が大奥にも及んだ理由がよくわかりました!
大奥展では、お着物以外にも篤姫や和宮様の御輿入れの際の調度品の数々や袱紗などの展示もあり見応えありすぎで、私は2時間半会場におりました(@_@)
図録は¥3,300です。重いので私はネットショップから購入しました。送料¥800ですが、かなり大きいし重いので正解でした。展覧会は9月21日までです。
上写真の篤姫のグリーンの打掛は8/5-8/17の間しか展示されないようで私は見ることができませんでした🥲
さて、次の「きもののヒミツ」は友禅のうまれるところーがサブタイトルですが、小袖から着物への変遷、柄についてさまざまなことが学べます。半分以上が、470年続く『千總』さんの所蔵品です。本物の「ひいながた」や図案集(『田畑喜八の草花』)を持っているのですが、その人間国宝三代目田畑喜八先生の写生帖の原本を拝見できて感激しました。
きもの好きの方には是非是非言って頂きたい展覧会です。(9月15日まで)
図録の他に『An Introduction to Kimono』も購入しました。
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